北島仏壇

◆下地職人 福田宜志さん(職歴6年)
荘厳優美な漆を生かすも殺すもこの下地作業の錆付けにあり、美川仏壇の最大特徴でもあります。輪島塗りと同一技法である「錆付け」を木地(白木)に丹念に施していきます。下地漆に砥の粉と糊、そして地の粉を混ぜたものを用いているため、湿気に強く、また非常に堅固で湯につけての煤出しを行っても、他産地のように漆がすべて剥げ落ちることはありません。堅牢無比な美川仏壇を裏付ける隠し技ともいえます。

◆木地職人 宮岡清彦さん(職歴36年)
仏壇の主材であるイチョウの木を丸太で仕入れ、製材し、およそ半年間に渡る陰干しにより充分に乾燥させ、木の質(ソリやネジリ)を安定させます。本体材料の板類はイチョウの木、柱類は草まき(青森檜)を使い、組み立ては、釘を使わないホゾ組み立てで行います。また、宮殿や須弥壇などの製作は、二十種類もの特殊な彫刻刀やノミを駆使し、荘厳な仕上げに気くばりしながら細工します。特に要求されるのは寸分違わぬ正確さであり、塗りの厚みさえも加味した寸法仕上げにあります。

◆上塗職人 石浦人史さん(職歴11年)
木地に下地作業の錆付けを施した後、中塗りをし、最後に上塗りを慎重に施します。仏壇製作工程の中でも特に神経を使い、塗りの厚みを常に一定にムラ無く保ち、塗り上がった光沢の表面にほこりが付着しないように素早い手さばきが要求されます。漆の種類は箔下漆、蒔絵漆、透き漆、呂色漆、練り朱漆、塗り立て漆に分けられ、実に表情豊かな作品に仕上がっていきます。

◆呂色職人 道端恒男さん(職歴33年
木地に下地(錆付け)を施し、漆による中塗り、上塗りした後は、最終工程として呂色研ぎを施します。生漆を五回に分けて充分に摺りこみ、砥の粉で艶の出てくるまで丹念に磨き続けます。これら研磨作業の幾重もの積み重ねにより、眩しい限りの金箔の光沢を得ることができるのです。至福の輝きを導く呂色研ぎには、最後の仕上げへの職人の渾身の思い入れが感じられます。

◆箔押職人 辻口時夫さん(職歴37年)
国内九十九%の生産を誇る上質の金沢金箔を使い、立て押し、横押し、寝押しなどをして、一枚一枚丁寧に箔押しを施し、美川仏壇の荘厳華麗さを着飾ります。金箔の厚さは、約0、三ミクロンという超極薄ゆえに、漆塗りの光沢がその金箔の黄金色を通して輝くのです。箔押しをする職人の気持ちがそのまま金箔に映りこむといわれるほど実に精緻かつ精神的な作業です。

◆蒔絵職人 金谷純一さん(職歴31年)
蒔絵の絵柄は、仏壇内部の左右の法板に観音菩薩と勢至菩薩を、大柱には羅漢や鳳凰、引き出しには花鳥や獅子、唐草などをあしらい、戸裏には宗教・宗派に合わせ、釈迦一代紀、親鸞上人絵図、日蓮上人絵図を筆を通して精根込めて描かれます。このようなふんだんに蒔絵を施してある仏壇は県外の産地では類例が無く、伝統工芸王国石川県の文化の一つとして全国から注目されています。

◆金具職人 明正紀栄宣さん(職歴37年)
仏壇の随所に使われ、華麗な優美さを彩る金具の素材は主に真鍮の板金を用います。約三百種類にも及ぶ鏨を巧みに駆使し、実に見事な模様、絵柄をすべて一打ちずつ手打ちによって仕上げていく技法は、まさに、職人技の極めつけともいえます。美川仏壇は機械打ちで生産された金具は一切取り付けていません。



◆漆塗職人
 北島 与八郎(三代目)
 北島 昭浩(四代目)
 石浦 人史
 端田 哲男
 福田 宜志

◆呂色職人
 道端 恒夫
*藤元 充章

蒔絵職人
*金谷 純一
*浜上 清治
*尾山 隆夫
*南 ヒサコ
*定池 正文
*定池 隆志
*定池 夏子

◆金具職人
*明正 紀栄宣
*筏井 逸紀

◆箔彫職人
*北川 義明




*印は協力店です。  
◆木地職人
*中田 明生
*中田 裕一
*中田 有里紗
*宮岡 清彦
*宮岡 良子

◆下地職人
 北島 登
 塩村 俊男
 北川 誠
 石川 外行
 湯浅 真理子
 足立 茂子

◆金箔職人
 辻口 時夫
 石動 弘伸
 北島 静香
 中本 京子
 山本 貞子

◆木地彫職人
*松田 一弥


見えない部分に手間を惜しまない




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北島仏壇店

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